【コラム】外交官のイメージ
ラトビア・ヘイズ オーナーの谷本瑞絵です。
今日もコラムをお読み下さり、
ありがとうございます。
皆様は、外交官という立場の方に
直接お会いになったことはありますか。
どのようなイメージをお持ちですか。
私のような一般人にとって、
外交官は少し遠い存在です。
高学歴でエリート、
地位の高い人達ばかりに囲まれ、
国益を守るために厳しい交渉に挑む人。
私とは全く違う人生を歩んでいて、
なんだか近寄りがたい感じ。
そんなイメージを抱きながら
お目にかかった駐ラトビア日本国大使
吉田謙介大使について
今日は話したいと思います。
昨年9月、
私が理事を務める
関西日本ラトビア協会主催のランチ会。
「大使」と聞くと、
少し距離のある存在ですが、
実際にお話しすると
柔らかな笑顔、控えめな物腰。
一人一人の言葉に
真剣に耳を傾ける姿。
肩書きが持つ堅苦しさを忘れてしまうほど、
温かく気さくな空気を纏っておられました。
私はその空気感に背中を押され、
思い切って切り出しました。
「ラトビアの方々が
もっと日本の商文化を学ぶ機会を
持てると良いと思っています」
これまで関わってきた外交の場で
語られるのはたいてい文化交流です。
あえてここで
ビジネスの課題を口にするのは、
少し場違いかとも思いました。
しかし、
長年ラトビアとビジネスで関わる中で
ラトビア企業から取引希望の打診を
受けてきた私は、どうしても伝えずには
いられなかったのです。
期待を抱いたラトビア側のほうが
途中で諦めてしまう現実を
何度も見てきたからです。
吉田大使は深くうなずかれ、
ビジネスの側面に対しても
強い関心を示してくださいました。
その誠実なまなざしに、
私は強く心を打たれました。
そして、数か月後。
関西大阪万博、
ラトビアのナショナルデー。
ラトビア大統領と共に
日本館とバルトパビリオンを巡る場で
再び大使とご一緒する機会が訪れました。
万博を通じてラトビアを
より知ってもらえるよう
当店の石けんがバルトパビリオンで
販売されていることをお伝えしました。
「ただ、
万博側の手数料が50%も加算され
非常に高額になってしまいました…」
と申し上げると、
「えっ、それは驚きですね」
率直な反応。
しかし、
私も現場を知る立場として
商品選定の打ち合わせ、輸送や検品、
展示、販売、在庫管理まで
多くの人員が関わっていること、
それにかかるコストや
見えない労力についてお話しすると、
「政治の場にいると、
なかなかそういう現場のリアルな
コスト感覚に触れる機会が少ないのです。
もっと学ばなくてはなりませんね。
とても興味深いお話でした」
と真剣に受け止めてくださったのです。
対等に向き合って下さる、
柔軟さと誠実さ。
私は感銘を受けました。
さらに、加えて
意気込みを申し上げました。
「ラトビアの魅力を
もっと発信したいので、
ラトビア大統領との写真を
ぜひ撮りたいんです。」
ところがラトビア大統領は、
お付きの方やSPに囲まれ、
決められた区域を歩かれるため
近づいてお願いできそうにありません。
タイミングを必死に探していると、
大使が小声で教えてくださいました。
「もうすぐEUパビリオンから
大統領が出てこられますよ」
その一言で、
私は念願の瞬間を
手に入れることができました。
厚かましい行動だったかもしれません。
実際、そう思った方もいたかもしれません。
そんな中で声をかけ、
チャンスをくれたのが吉田大使でした。
公務の最中にあっても、
一般人の私の小さな願いを
叶えようと心を砕いてくださる。
そこに私は、
外交官の本当の姿を見た気がしたのです。
外交官とは、
遠い存在に見えて、実は人に寄り添い、
国と国、人と人を結びつける存在。
吉田謙介大使は、
それを身をもって教えてくださいました。
駐ラトビア日本大使が、
吉田大使のような方であることが
とても嬉しくなりました。
>>吉田大使の活動
また、お目にかかり、
日本とラトビアの交流について
いろいろと話をしてみたいです。
もうすぐラトビアへ出張します。
現地から、また
インスタライブに挑戦したいと思っています。
皆様、見て下さいますか?
それでは、また次回のコラムで!
こちらのコラムは、私、オーナー・谷本瑞絵が執筆する「LATVIA HAZE TIMES」から 抜粋して掲載しています。
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